いまやテレビ・ラジオで引っ張りだこの飯田哲也氏( isep 環境エネルギー政策研究所)のお話を聴いてきました。
飯田氏は今回の大震災を明治維新、終戦に次ぐ、日本の(近現代における)第三のターニングポイントと位置づける。
「大震災はがんじがらめの利権構造をもっている国内のエネルギー政策に亀裂を走らせた。3.11から僅か4日後、原発が爆発して僅か3日後に、ドイツは原発のすべての稼働を停止させた。それが日本ではどうか?」
「浜岡原発を止めるために二ヶ月もかかっている。他の原発はどうか?」
「相変わらずブレーキがかかっている。」
中長期的に原発は終焉を迎えるエネルギー源である。処理できないゴミを出す。危険極まりない。であれば、なぜすぐに辞めないのか?
「電力が足りない。」
「それは本当か?」
と、飯田氏は厳しくメスを入れた。
「電気は足りている。」
と、飯田氏は言い切る。
経産省と電力会社が組んで、浜岡以外の原発は止めない力が働いている。
とのこと。
それが本当かどうか、ボクにはにわかに判断と結論するだけの洞察と豊かな情報を持ち合わせてはいない。しかし大切なこと、自明なことは、
原発が無用のものであり、
危険極まりないものであり、
頼ってはならない元凶であるということ。
中長期的にすべての原発は廃炉させ、稼働を終わらせることになる。そしてそれに変わる自然エネルギー政策を積極的に推進していく具体的なシナリオを私たちは見つけていかないといけない。
その自然エネルギーの開発と普及への道のりは決して平坦なものではないかも知れない。エネルギー政策の利権構造を根絶やしにするのはまだ先のことかも知れない。
でも自然エネルギーの選択は、さまざまな方が自らのライフスタイルを決めていくように、個別的で、可能性に満ちたものであり、参加型のエネルギー政策であることを今回学んだ。
私たちにはこれからもっと話し合いを重ね、エネルギーのことを学び、そして個々の生活に取り入れていきながら豊かな社会を子孫に残していくことを模索していく道が開かれている。
お話を承りました isep 環境エネルギー政策研究所の飯田哲也さん、勉強会を主宰頂きましたロゼッタ・ストーンの弘中百合子さんに、改めて感謝します。